そんな新宿歌舞伎町のような周荘ではあるが、商店街を一歩それると江南らしい水墨画のような町並みが続いている。
しかし、このように詩情あふれる場所でも、ちゃんとやることはやっているのがさすが中国。洗濯物を干す傍らチャーシューを作ったり、
節電したりする傍ら(メーターボックスを開けるな。電気を盗むのは違法です、と書いてある)
こんな昔ながらのドア飾りみたいなものも取り付けている。もうすぐ旧正月だからだろうか。
しかし、なんと言っても一番驚いたのは↓これ。向こうからぶち犬がひょこひょこやってきたので、どこへ行くのかなーと思っていたら、このドアの脇にある小さな穴に無理矢理身体を押し込んで屋敷に入っていってしまった。猫用のドアなら、日本にもあるけど…。あまりびっくりしたので写真を撮るのを忘れたが、思わず「晏子春秋」を思い出して独りでウケていた。本当にあったのね、犬用の門って。
晏子(あんし)は春秋時代の斉の宰相で、かなりホビットサイズの人だった(え。彼が楚国へ使いに出向くと、相手は見くびって、犬用の門から入れといぢめにかかった。すると晏子は「はいはい、犬の国に来たんだから犬用の門から入りますよん」と言っていぢめ返した、ということだ。いい性格してるね…。